ミラー-SnapVaultカスケードのSnapVault関係の作成

ミラー-SnapVaultカスケードのSnapVault関係は、カスケードに属さないSnapVault関係とは別に設定する必要があります。

始める前に

このタスクについて

ミラー デスティネーションにエクスポートされるのは、Data ONTAPで作成されたSnapshotコピーです。これらのSnapshotコピーは、「sm_created」 Snapshotコピーと呼ばれます。ミラーからSnapVaultバックアップにレプリケートされるのは、"sm_created" Snapshotコピーだけです。デフォルトのSnapVaultポリシーを使用する場合、SnapVaultセカンダリで保持できる「sm_created」 Snapshotコピーの数は最大251個です。この上限に達したあとにSnapshotコピーが転送されて追加されると、最も古い「sm_created」 Snapshotコピーが破棄されます。この保持とローテンションの動作は、「sm_created」 SnapMirrorラベルを指定したルールをデフォルトのSnapVaultポリシーに追加することで管理できます。

手順

  1. デスティネーションSVMで、ボリュームのタイプをDPにしてSnapVaultセカンダリ ボリュームを作成します。
    FlexVolの作成については、『clustered Data ONTAP システム アドミニストレーション ガイド(クラスタ管理)』を参照してください。
  2. snapmirror policy createコマンドを使用してSnapVaultポリシーを作成するか、XDPDefaultという名前のデフォルトのSnapVaultポリシーを使用します。
    この手順の例では、XDPDefaultポリシーを使用します。
  3. snapmirror policy add-ruleコマンドを使用して、SnapVaultポリシーにSnapMirrorラベルsm_createdを追加します。
    適用されるのはsm_createdルールだけです。SnapVaultポリシーに関連付けられたその他のルール(dailyやweeklyなど)は無視されます。
    次に、XDPDefaultポリシーにルールを追加するコマンドを示します。このルールでは、SnapVaultセカンダリのsm_created Snapshotコピーを40個まで保持するように指定しています。
    vserverB::> snapmirror policy add-rule -vserver vserverC -policy 
    XDPDefault -snapmirror-label sm_created -keep 40
  4. デスティネーションSVMで、type XDPパラメータとpolicyパラメータを指定したsnapmirror createコマンドを使用して、SnapVault関係を作成してSnapVaultポリシーを割り当てます。
    次に、SVM vserverBのプライマリ ボリュームsrcvolBとSVM vserverCの空のセカンダリ ボリュームdstvolCの間のSnapVault関係を作成するコマンドを示します。この例では、XDPDefaultという名前のSnapVaultポリシーを割り当てています。
    vserverC::> snapmirror create -source-path vserverB:srcvolB
    -destination-path vserverC:dstvolC -type XDP -policy XDPDefault
  5. デスティネーションSVMで、ベースライン転送を開始するために、snapmirror initializeコマンドを使用してSnapVaultを初期化します。
    注: 大量のデータを含むベースラインの作成には数時間かかることがあります。
    次に、関係の初期化を開始するコマンドを示します。ベースラインSnapshotコピーが作成され、SVM vserverCのセカンダリ ボリュームdstvolCに転送されます。
    vserverC::> snapmirror initialize -destination-path
    vserverC:dstvolC