ミラー-SnapVaultカスケード構成はFlexVolでサポートされます。この構成の関係のチェーンでは、ボリュームがデスティネーション ボリュームにレプリケートされ、そのデスティネーション ボリュームが三番目のボリュームのSnapVaultバックアップのプライマリになります。この構成では、SnapVaultバックアップを追加して、より厳しい保護の要件に対処できます。
一般的なミラー-SnapVaultカスケードでは、SnapVaultの更新時、エクスポート済みSnapshotコピーだけがミラー デスティネーションからSnapVaultセカンダリに転送されます。エクスポートされたこれらのSnapshotコピーは、Data ONTAPで作成されたものであり、「snapmirror」というプレフィックスと「sm_created」というSnapMirrorラベルが設定されています。
デフォルトのSnapVaultポリシーを使用する場合、SnapVaultデスティネーションで保持できる「sm_created」 Snapshotコピーの数は最大で251個です。この上限に達したあとに新しい「sm_created」 Snapshotコピーが転送されると、最も古いコピーが破棄されます。この保持とローテンションの動作は、「sm_created」 SnapMirrorラベルについてのルールをSnapVaultポリシーに追加することで管理できます。
たとえば、-snapmirror-labelを「sm_created」、-keepの値を40に設定したルールを追加した場合、SnapVaultデスティネーションで「sm_created」 Snapshotコピーが40個まで保持されます。このルールの-preserveの値をtrueに設定するとローテーションは行われず、SnapVaultデスティネーションの「sm_created」 Snapshotコピーの保持数が40個に達した時点で以降の「sm_created」 Snapshotコピーの転送は中止されます。このルールの-preserveの値をfalseに設定すると、「sm_created」 Snapshotコピーの保持数が40個に達したあとも転送が行われ、新しいコピーが転送されるたびに最も古いコピーが破棄されます。
他のカスケード構成と同様に、ソース ボリュームまたはデスティネーション ボリュームが使用できなくなったときはその関係を一時的に解除して問題を回避し、問題が解決してから再同期することができます。ただし、再同期処理を実行するときは、再同期によってSnapshotコピーが削除され、カスケード内の関係の共通Snapshotコピーが失われる可能性があることに注意してください。その場合、関係には新しいベースラインが必要になります。