SnapVault関係のセカンダリを使用できなくなった場合には、SnapVault-ミラー カスケードの関係を操作して、データ バックアップの関係を維持できます。
このタスクについて
SnapVault関係のデスティネーションは、SnapVault-ミラー カスケードの中間に位置します。 このボリュームを使用できなくなった場合、次の問題が発生することがあります。
- SnapVaultバックアップを更新できない。
- SnapVaultセカンダリのミラー コピーを更新できない。
この問題に対処するために、SnapVaultセカンダリ ボリュームをカスケードから一時的に削除し、SnapVaultセカンダリ ボリュームのミラー コピーへのSnapVault関係を確立することができます。 使用不可能となっていたセカンダリ ボリュームが使用できるようになった場合には、元のカスケード構成を再確立できます。
以下の手順では、カスケードのプライマリ ボリュームを「A」、SnapVault関係のセカンダリ ボリュームを「B」、データ保護ミラー関係のデスティネーション ボリュームを「C」と呼びます。
- -fields busyパラメータを指定してvolume snapshot showコマンドを使用し、C上の現在のエクスポート済みSnapshotコピーを特定します。
エクスポート済みSnapshotコピーについては、busyフィールドがtrueに設定されます。
例
volume snapshot show C -fields busy
- Cでsnapmirror breakコマンドを使用して、データ保護ミラー関係を解除します。
例
snapmirror break C
- -snapmirror-labelパラメータを指定してvolume snapshot modifyコマンドを使用し、特定したエクスポート済みSnapshotコピーに対してダミーのSnapMirrorラベルを作成します。
エクスポート済みSnapshotコピーのSnapMirrorラベルがすでに存在する場合は、この手順を実行する必要はありません。
例
volume snapshot modify -volume C -snapshot name -snapmirror-label exp1
- snapmirror snapshot-owner createコマンドを使用して、Cのエクスポート済みSnapshotコピーの所有者を作成します。
これにより、clustered Data ONTAPが誤ってSnapshotコピーを削除することはありません。
例
snapmirror snapshot-owner create -volume C -snapshot exported -owner admin1
- snapmirror deleteコマンドを使用して、BとCの間のデータ保護ミラー関係を削除します。
例
snapmirror delete C
- snapmirror resyncコマンドと-type XDPパラメータを使用して、AとCの間にSnapVault関係を作成します。
例
snapmirror resync -source-path A -destination-path C -type XDP
元のSnapVaultセカンダリ ボリュームをリカバリするまで、このSnapVault関係を維持できます。 リカバリするときは、以下の手順を使用して、元のカスケード関係を再確立できます。
- snapmirror deleteコマンドを使用して、AとBの間のデータ保護ミラー関係を削除します。
- snapmirror resyncコマンドを使用して、CからBへのディザスタ リカバリの再同期を実行します。
例
snapmirror resync –source-path C –destination-path B
この手順により、Bが使用できなくなってから作成されたすべてのSnapshotコピーがCからBにコピーされます。
- -fields busyパラメータを指定してvolume snapshot showコマンドを使用し、B上の現在のエクスポート済みSnapshotコピーを特定します。
例
volume snapshot show B -fields busy
エクスポート済みSnapshotコピーについては、busyフィールドがtrueに設定されます。
- Bでsnapmirror breakコマンドを使用して、データ保護ミラー関係を解除します。
例
snapmirror break B
- -snapmirror-labelパラメータを指定してvolume snapshot modifyコマンドを使用し、特定したエクスポート済みSnapshotコピーに対してダミーのSnapMirrorラベルを作成します。
例
volume snapshot modify -volume B -snapshot name -snapmirror-label exp2
エクスポート済みSnapshotコピーのSnapMirrorラベルがすでに存在する場合は、この手順を実行する必要はありません。
- snapmirror snapshot-owner createコマンドを使用して、Bのエクスポート済みSnapshotコピーの所有者を作成します。
これにより、clustered Data ONTAPが誤ってSnapshotコピーを削除することはありません。
例
snapmirror snapshot-owner create -volume B -snapshot exported -owner admin1
- snapmirror deleteコマンドを使用して、CとBの間のデータ保護ミラー関係を削除します。
- snapmirror resyncコマンドと-type XDPパラメータを使用して、AからBへのSnapVaultの再同期を実行します。
例
snapmirror resync –source-path A –destination-path B –type XDP
SnapVault関係のSnapshotポリシーを満たす新しいSnapshotコピーが、AからBに転送されます。
- snapmirror deleteコマンドを使用して、AとCの間のデータ保護ミラー関係を削除します。
- snapmirror resyncコマンドを使用して、BからCへのディザスタ リカバリの再同期を実行します。
この手順により、CのSnapshotコピーを削除することなく、AとBの間の関係を再確立してから作成されたすべてのSnapshotコピーがBからCにコピーされます。
例
snapmirror resync –source-path B –destination-path C
- snapmirror snapshot-owner deleteコマンドを使用して、Snapshotコピーの所有者をボリュームBとCから削除します。
例
snapmirror snapshot-owner delete -volume B -snapshot exported_snap
- snapshot modifyコマンドを使用して、作成したSnapMirrorラベルをボリュームBとCから削除します。
例
snapshot modify -volume B -snapshot exported_snap -snapmirror-label text
例
snapshot modify -volume C -snapshot exported_snap -snapmirror-label text