Snapshotコピーへのユーザ アクセス

Snapshotコピーとは、FlexVolの特定の時点の内容を表すコピーです。Snapshotコピーの内容を確認し、最近失われたデータをSnapshotコピーからリストアできます。

ボリュームのSnapshotコピーは親ボリュームに配置されますが、許可されるのは読み取り専用アクセスです。このコピーは元のボリュームの特定の時点の内容を表します。ボリュームが作成されてからSnapshotコピーが作成されるまでの間に変更されなかったブロックのディスク スペースは、親ボリュームとそのSnapshotコピーですべて共有されるため、Snapshotコピーは軽量になります。

同様に、Snapshotコピーが作成されてから別のSnapshotコピーが作成されるまでの間に変更されなかったブロックのディスク スペースは、それらのSnapshotコピーで共有されます。一連のSnapshotコピーを作成することで複数の時点のボリュームの状態を表すことができます。Snapshotコピーにはオンラインでアクセスできるため、ユーザはテープからデータをリストアするようにシステム管理者に頼まなくても、過去のコピーから各自のデータを取得できます。管理者はSnapshotコピーからボリュームの内容をリストアできます。

各ボリュームには、.snapshotというディレクトリがあります。このディレクトリには、NFSユーザはlsコマンドを使用して、CIFSユーザは~snapshotフォルダをダブルクリックしてアクセスできます。.snapshotディレクトリには、種類、日付、および時刻を示す次のようなラベルが付いた一連のサブディレクトリが含まれています。
$ ls .snapshot
daily.2006-05-14_0013/              hourly.2006-05-15_1306/
daily.2006-05-15_0012/              hourly.2006-05-15_1406/
hourly.2006-05-15_1006/             hourly.2006-05-15_1506/
hourly.2006-05-15_1106/             weekly.2006-05-14_0019/
hourly.2006-05-15_1206/
.snapshotの各サブディレクトリには、親ボリュームのファイルとディレクトリのリストが含まれています。ユーザがファイルを誤って削除または上書きした場合、最も新しいSnapshotディレクトリからそのファイルを探してメイン ディレクトリにコピーするだけで、読み書き可能なメイン ボリュームにリストアできます。次に、NFSユーザが.snapshotディレクトリからmy.txtという名前のファイルを探して取得する例を示します。
$ ls my.txt
ls: my.txt: No such file or directory
$ ls .snapshot
daily.2006-05-14_0013/              hourly.2006-05-15_1306/
daily.2006-05-15_0012/              hourly.2006-05-15_1406/
hourly.2006-05-15_1006/             hourly.2006-05-15_1506/
hourly.2006-05-15_1106/             weekly.2006-05-14_0019/
hourly.2006-05-15_1206/
$ ls .snapshot/hourly.2006-05-15_1506/my.txt
my.txt
$ cp .snapshot/hourly.2006-05-15_1506/my.txt .
$ ls my.txt
my.txt
NFSv2クライアントおよびNFSv3クライアントでは、ボリューム内からであれば、常に.snapshotディレクトリを表示してアクセスできます。他のボリュームからは、表示はできませんが、アクセスすることは可能です。NFSv4クライアントでは、.snapshotディレクトリは表示されませんが、ボリュームのどのパスでもアクセスできます。