SyncMirrorでは、アレイLUNアグリゲートについても、ディスクのアグリゲート同様に2つの物理的に分離されたコピーが作成されます。
アグリゲートのこれらのコピー(「プレックス」と呼びます)は同時に更新され、データの2つのコピーは常に同一となります。どちらかが使用できなくなっても、データは引き続き提供されます。
アレイLUNのプレックスを物理的に分離しておくと、次のような状況でもデータの損失を防ぐことができます。
LUNの障害の原因としては、たとえば、ストレージ アレイでの二重ディスク障害があります。
サイト全体が機能停止する原因としては、災害や、長時間にわたる電源喪失などがあります。このような状況が発生すると、スイッチオーバーにより、サバイバー サイト(稼働中のサイト)がディザスタ サイト(災害サイト)をテイクオーバーします。アクセスされるデータは、サバイバー サイトのプレックス上のものです。
2つのプレックスをそれぞれ別のアレイLUNセットに配置する必要があります。MetroCluster構成のData ONTAPシステムでアレイLUNを使用する場合は、各プレックスを異なるストレージ アレイの別のLUNセットに配置する必要があります。MetroCluster構成のData ONTAPシステムでアレイLUNとディスクの両方を使用する場合は、ディスクのプレックスとアレイLUNのプレックスを分ける必要があります。
MetroCluster構成以外のセットアップでSyncMirrorを使用する場合は、各プレックスを同じストレージ アレイに配置することも異なるストレージ アレイに配置することもできます。
プレックスは、アグリゲートが構成されたData ONTAPシステムに接続されたストレージ アレイに対してローカルまたはリモートのいずれかになります。たとえば、MetroCluster構成の場合、ローカル サイトのプレックスはローカル プレックスになり、リモート サイトのプレックスはリモート プレックスになります。
次の図は、アグリゲートに対するプレックスおよびプールの関係を示したものです。1つのプレックスはpool 0に、もう1つのプレックスにpool 1が関連付けられています。pool 0がローカル プールで、pool 1がリモート プールです。リモート プレックスが、アグリゲートのミラーです。