クラスタ間またはSVM間の関係の作成に関するガイドライン

異なるクラスタにあるボリューム間またはStorage Virtual Machine(SVM)にあるボリューム間で、ミラー関係やSnapVault関係を作成する場合は、サポートされる構成について確認しておく必要があります。ミラー関係は、FlexVolとInfinite Volumeの両方でサポートされます。SnapVault関係は、FlexVolでのみサポートされます。

異なるクラスタにあるボリューム間の関係

異なるクラスタにあるボリューム間の関係を作成するには、2つのクラスタ間でクラスタ ピア関係が確立されている必要があります。同様に、SVMの場合は、2つのSVMの間でSVMピア関係が確立されている必要があります。

異なるバージョンのData ONTAPを実行するクラスタ間のミラー関係

デスティネーション ボリュームでは、ソース ボリュームと同じかそれ以降のバージョンのData ONTAPが実行されている必要があります。

たとえば、ソース ボリュームでData ONTAP 8.1.xが実行されていて、デスティネーション ボリュームでData ONTAP 8.2.xが実行されている場合、それらのボリューム間でミラー関係を作成できますが、逆の場合は作成できません。これらの関係の作成や管理はData ONTAP 8.1のコマンドでのみ行うことができ、クラスタ名を指定する必要があります。

snapmirror showコマンドでは、バージョンが同じ関係に加え、バージョンが混在した関係も表示されます。

SnapVault関係は、Data ONTAP 8.2以降を実行するクラスタ間でのみサポートされます。

異なるバーションのData ONTAPを実行するクラスタ間のミラー関係の詳細については、『clustered Data ONTAP アップグレードおよびリバート / ダウングレード ガイド』を参照してください。

異なるバージョンのData ONTAPを実行するクラスタ間のSnapVault関係

バージョンが混在したクラスタとは、少なくとも1つのノードでData ONTAP 8.1.xが実行されていて、残りのノードではData ONTAP 8.2.xが実行されているクラスタです。Data ONTAP 8.1.xで作成されたデータ保護ミラー関係はData ONTAP 8.2.xでサポートされますが、それらの管理や変更を行えるのはクラスタ管理者だけです。これらのデータ保護ミラー関係の管理は、Data ONTAP 8.1のコマンドでのみ行うことができます。

SnapVault関係を作成する場合は、プライマリ ボリュームとセカンダリ ボリュームの両方でData ONTAP 8.2以降が実行されている必要があります。ソース ボリュームよりも新しいバージョンのData ONTAPを実行しているボリュームをセカンダリ ボリュームにしてSnapVault関係を作成することはできません。

異なるSVMにあるボリューム間の関係

異なるSVMにあるボリューム間の関係を作成するには、2つのSVMの間でピア関係が確立されている必要があります。SVMピア関係は一意の名前を持つSVMの間でしか確立できません。 それぞれのSVMに一意の完全修飾ドメイン名を使用します。

ピア関係は、FlexVolを備えた2つのSVMの間でもInfinite Volumeを備えた2つのSVMの間でも作成できますが、FlexVolを備えたSVMとInfinite Volumeを備えたSVMの間で作成することはできません。