階層型のバックアップ ポリシーの作成例

Data ONTAPでは、snapmirror-label属性を使用して、SnapVault関係が確立されたプライマリとセカンダリのFlexVolの間のSnapshotコピーを識別します。SnapVaultポリシーのルールを設定する際に、ルールを適用するSnapshotコピーの識別に使用するsnapmirror-labelの名前を入力します。

階層型のバックアップ戦略では、SnapVaultポリシーに複数のルールを含め、そのそれぞれで異なるSnapshotコピーのセットを識別します。この例では、次のスケジュールを指定するSnapshotポリシーをボリュームに割り当ててあります。

また、このボリュームはOracleデータベースに含まれています。Oracleのホスト サービス エージェント用のオンライン管理ツールを使用して、毎日午後5時にSnapshotコピーを作成するスケジュールを設定します。これらのSnapshotコピーには、属性-snapmirror-label Oracle-consistentを割り当てます。

このボリュームに対する階層型のディスクツーディスクのデータ保護を設定するために、dailyweekly、およびOracle-consistentのラベルが設定されたSnapshotコピーだけをSnapVaultバックアップにレプリケートするには、次の手順を実行します。

  1. SnapVaultセカンダリ ボリュームにレプリケートする3種類のSnapshotコピーのそれぞれについて、個別のルールを作成します。

    作成するルールは3つです。それぞれのルールで保持数を指定する必要があります。ここでは、日単位のSnapshotコピーの保持数は20、週単位のSnapshotコピーの保持数は24、Oracleと整合性のあるSnapshotコピーの保持数は100に設定します。

  2. snapmirror policy createコマンドを使用して「TieredOracle」という新しいSnapVaultポリシーを作成し、手順1で作成したルールを追加します。
  3. 新しいSnapVaultポリシーをプライマリ ボリュームとセカンダリ ボリュームの間のSnapVault関係に割り当てます。

この新しいSnapVaultポリシーの設定は次のようになります。

Vserver   Policy       Number Of         Transfer            
Name      Name         Rules      Tries  Priority Restart   Comment
--------- -----------  ---------- ------ -------- --------  ------------------------
vs1       TieredOracle 3          8      normal   default   Example of a tiered backup policy
    SnapMirror-label: daily                 Keep: 20
                      weekly                      24
              Oracle-consistent                   100