ライセンス タイプとライセンス方式について理解しておくと、クラスタのライセンスを管理する際に役に立ちます。
パッケージには、クラスタにインストールされる次のライセンス タイプが1つ以上含まれます。system license showコマンドを実行すると、パッケージのインストール済みライセンス タイプが表示されます。
標準ライセンスはノード ロック ライセンスです。 特定のシステム シリアル番号(コントローラのシリアル番号とも呼ばれる)を持つノードに対して発行されます。 標準ライセンスは、シリアル番号が一致するノードに対してのみ有効です。
標準ノード ロック ライセンスをインストールすると、ノードで、ライセンスされた機能を使用できるようになります。クラスタでライセンス機能を使用するには、少なくとも1つのノードに、その機能のライセンスをインストールする必要があります。 機能の使用権がないノードでライセンス機能を使用すると、ライセンス違反となる場合があります。
Data ONTAP 8.2以降のリリースでは、Data ONTAP 8.2より前にインストールされたライセンスは標準ライセンスとして扱います。 したがって、Data ONTAP 8.2以降のリリースでは、クラスタ内のノードはすべて自動的に、以前ライセンスされた機能が含まれているパッケージの標準ライセンスを保有していることになります。 system license showコマンドに-legacy yesパラメータを指定して実行すると、このようなライセンスが表示されます。
サイト ライセンスは、特定のシステム シリアル番号に関連付けられません。 サイト ライセンスをインストールすると、クラスタ内のすべてのノードで、ライセンスされた機能を使用できるようになります。 system license showコマンドを実行すれば、該当するクラスタ シリアル番号のサイト ライセンスが表示されます。
サイト ライセンスがあるクラスタからノードを削除した場合、そのノードはサイト ライセンスを保持できず、ライセンスされた機能を使用できなくなります。 また、サイト ライセンスのあるクラスタにノードを追加した場合、そのノードには自動的にサイト ライセンスが付与され、ライセンスされた機能を使用できるようになります。
評価用ライセンスは、一定期間(system license showコマンドで表示可能)が経過すると失効する一時的なライセンスです。 評価用ライセンスを使用すれば、ライセンスを購入せずに特定のソフトウェア機能を試すことができます。 評価用ライセンスはクラスタ全体のライセンスです。また、ノードの特定のシリアル番号には関連付けられません。
パッケージの評価用ライセンスがあるクラスタからノードを削除した場合、そのノードは評価用ライセンスを保持できません。
パッケージにはクラスタ全体のライセンス(siteタイプまたはdemoタイプ)とノード ロック ライセンス(licenseタイプ)の両方をインストールできます。したがって、インストールされたパッケージには、クラスタ内に複数のライセンス タイプが存在する場合があります。ただし、パッケージのライセンス方式はクラスタに対して1つしか存在しません。system license status showコマンドのlicensed methodフィールドには、パッケージに使用されるライセンスが表示されます。このコマンドにより、次のようにライセンス方式が決定します。
次に例を示します。