ストレージQoSを使用したSVMへのI/Oパフォーマンスの制御および監視

FlexVolを備えたStorage Virtual Machine(SVM)への入出力(I/O)パフォーマンスは、SVMをストレージQoSポリシー グループに割り当てることによって制御できます。たとえば、I/Oパフォーマンスを制御して、ワークロードが特定のパフォーマンス目標を達成できるようにしたり、他のワークロードに悪影響を与えるワークロードを抑制したりすることができます。ストレージQoSは、最大8ノードまでのクラスタでサポートされます。

このタスクについて

ポリシー グループは、最大スループット制限(100MB/sなど)を適用します。ただし、最大スループットを指定せずにポリシー グループを作成することもでき、ワークロードを制御せずにパフォーマンスだけを監視できます。

FlexVol、LUN、およびファイルをポリシー グループに割り当てることもできます。

SVMをポリシーグループに割り当てる際の要件は以下のとおりです。
  • 割り当てるSVMは、ポリシー グループが属するSVMである必要があります。

    このSVMは、ポリシー グループを作成するときに指定します。

  • ポリシー グループにSVMを割り当てる場合、そのSVMに含まれるストレージ オブジェクトをポリシー グループに割り当てることはできません。

手順

  1. qos policy-group createコマンドを使用してポリシー グループを作成します。
    次のコマンドでは、最大スループットが5,000 IOPSのポリシー グループpg-vs1が作成されます。
    cluster1::> qos policy-group create pg-vs1 -vserver vs1 -max-throughput 5000iops
  2. -qos-policy-groupパラメータを指定してvserver modifyコマンドを使用し、SVMをポリシー グループに割り当てます。
    次のコマンドでは、SVM vs1をポリシー グループpg-vs1に割り当てます。
    cluster1::> vserver modify -vserver vs1 -qos-policy-group pg-vs1
  3. qos statisticsコマンドを使用してパフォーマンス データを表示します。
    次のコマンドでは、ポリシー グループのパフォーマンスが表示されます。
    cluster1::> qos statistics performance show
    Policy Group           IOPS      Throughput   Latency
    -------------------- -------- --------------- ----------
    -total-                 12316       47.76MB/s  1264.00us
    pg_app2                  7216       28.19MB/s   420.00us
    pg_vs1                   5008       19.56MB/s     2.45ms
    _System-Best-Effort        62       13.36KB/s     4.13ms
    _System-Background         30           0KB/s        0ms
  4. 必要に応じて、qos policy-group modifyコマンドを使用して、ポリシー グループの最大スループット制限を調整します。
    次のコマンドを実行すると、ポリシー グループpg-vs1の最大スループットが4,500 IOPSに変更されます。
    cluster1::> qos policy-group modify pg-vs1 -max-throughput 4500iops