システムがSMTP経由でAutoSupportメッセージを配信できない場合、さまざまな設定を確認して問題を解決できます。
始める前に
基本的なネットワーク接続とDNSルックアップについて、以下の点を確認しておく必要があります。
- ネットワーク管理LIFの動作ステータスおよび管理ステータスがupになっている。
- 同じサブネット上の機能しているホストに、(ノード上のLIFではなく)クラスタ管理LIFからpingを実行できる。
- サブネットの外部の機能しているホストに、クラスタ管理LIFからpingを実行できる。
- サブネットの外部の機能しているホストに、(IPアドレスではなく)ホストの名前を使用してクラスタ管理LIFからpingを実行できる。
このタスクについて
以下の手順は、AutoSupportでメッセージを生成できているが、SMTP経由でメッセージを配信できていないと判断した場合に実行します。
エラーが発生したり、いずれかの手順を完了できない場合は、問題を特定し、対処してから次の手順に進んでください。
特に指定がないかぎり、すべてのコマンドをData ONTAPのCLIに入力します。
手順
- ノード管理LIFのステータスを確認します。network interface show -home-node local -role node-mgmt -fields
vserver,lif,status-oper,status-admin,address,role
status-operフィールドとstatus-adminフィールドがupになっている必要があります。
- あとで使用できるように、SVM名、LIF名、およびLIFのIPアドレスを書き留めておきます。
- DNSが有効になっていて正しく設定されていることを確認します。vserver services name-service dns show
- AutoSupportで使用するように設定されているすべてのサーバを表示します。systerm node autosupport show -fields mail-hosts
表示されたすべてのサーバ名を書き留めておきます。
- 前の手順で表示された各サーバとsupport.netapp.comにノードからアクセスできることを確認します。network traceroute -node local -destination server_name
いずれかのルートが機能していない場合は、「traceroute」ユーティリティまたは「tracert」ユーティリティを使用して、クラスタと同じサブネット上の機能しているホストから同じルートを試してください。これらのユーティリティは、ほとんどのサードパーティ製ネットワーク クライアントで使用できます。これにより、ネットワーク設定とクラスタ構成のどちらに問題があるかを判断できます。
- メール ホストとして指定したホストにログオンし、このホストがSMTP要求を処理できることを確認します。netstat -aAn|grep 25
25は、リスナーSMTPのポート番号です。
次のようなメッセージが表示されます。
ff64878c tcp 0 0 *.25 *.* LISTEN.
- 他のホストで、メール ホストのSMTPポートを使用したTelnetセッションを開始します。telnet mailhost 25
次のようなメッセージが表示されます。
220 filer.yourco.com Sendmail 4.1/SMI-4.1 ready at Thu, 30 Nov 2014 10:49:04 PST
- Telnetのプロンプトで、メール ホストからメッセージをリレーできることを確認します。HELO domain_nameMAIL FROM: your_email_addressRCPT TO: autosupport@netapp.com
domain_nameはネットワークのドメイン名です。
リレーが拒否されたというエラーが返された場合は、メール ホストでリレーが有効になっていません。システム管理者にお問い合わせください。
- Telnetのプロンプトで、テスト メッセージを送信します。DATASUBJECT: TESTINGTHIS IS A TEST.
注: 必ず最後の行にピリオド(.)を単独で入力してください。このピリオドで、メッセージの完了をメール ホストに示します。
エラーが返された場合は、メール ホストが正しく設定されていません。システム管理者にお問い合わせください。
- Data ONTAPのCLIから、アクセス可能な信頼できるEメール アドレスにAutoSupportのテスト メッセージを送信します。system node autosupport invoke -node local -type test
- 送信したテスト メッセージのシーケンス番号を確認します。system node autosupport history show -node local -destination smtp
シーケンス番号はタイムスタンプを基に探します。おそらく、最後に送信されたメッセージです。
- テスト メッセージに関するエラーを表示します。system node autosupport history show -node local -seq-num seq_num -fields error
表示されるエラーが
Login deniedである場合、クラスタ管理LIFからの送信要求をSMTPサーバが受け入れていません。転送プロトコルをHTTPSに変更しない場合は、この問題に対処するSMTPゲートウェイの設定をサイトのネットワーク管理者に依頼してください。
このテストが成功しても、mailto:autosupport@netapp.comへの同じメッセージの送信が成功しない場合は、すべてのSMTPメール ホストでSMTPリレーが有効になっていることを確認するか、転送プロトコルとしてHTTPSを使用してください。
ローカルで管理されているEメール アカウントへのメッセージの送信も失敗する場合は、次の両方の条件に該当する添付ファイルを転送するようにSMTPサーバが設定されていることを確認してください。
- サフィックスが「7z」
- MIMEタイプが「application/x-7x-compressed」