LIFのフェイルオーバー ポリシーは、フェイルオーバー グループ内のポートのうち、LIFのフェイルオーバー ターゲットとして使用できるポートを制限するために使います。 LIFに適用するフェイルオーバー ポリシーの種類によって、フェイルオーバー グループ内の使用可能なターゲット ポートにどのような影響があるかを理解する必要があります。
network interface createコマンドまたはnetwork interface modifyコマンドを使ってLIFを設定するときに、-failover-groupパラメータと-failover-policyパラメータで指定する値によって、LIFのフェイルオーバーの動作が決まります。
ほとんどの場合、どちらのパラメータの値もデフォルトのままにしておいてかまいません。 たとえば、ノード管理LIFには「local-only」フェイルオーバー ポリシーが設定されます。これは、フェイルオーバー ポートが同じローカル ノードに配置されている必要があるためです。 一方、クラスタ管理LIFは、管理タスクを実行するためにクラスタ内のどのノードでも使用できるので、LIFの作成時にデフォルトで「broadcast-domain-wide」フェイルオーバー ポリシーが設定されます。
次の表に、フェイルオーバー ポリシーの設定が、フェイルオーバー グループから選択されるターゲット ポートにどのように影響するかを示します。
フェイルオーバー ポリシー | 使用可能なフェイルオーバー ターゲット ポート | 詳細 |
---|---|---|
broadcast-domain-wide | フェイルオーバー グループのすべてのノードのすべてのネットワーク ポート | これは、クラスタ管理LIFのデフォルト設定です。 ノード管理LIFやクラスタLIFにはこのポリシーを割り当てません。これらのLIFのフェイルオーバー ポートは、必ず同じノードに配置されている必要があるためです。 |
system-defined | フェイルオーバー グループのポートのうち、LIFのホーム ノードおよびSFO以外のパートナー ノードにあるポートのみ | これは、データLIFのデフォルト設定です。 この設定では、ソフトウェアのアップグレードを実行するときに、2つの個別のノードからのアクティブなデータ接続を2本維持できます。 奇数番号のノードまたは偶数番号のノードを同時にリブートする、ローリング アップグレードを行えます。 |
local-only | フェイルオーバー グループのポートのうち、LIFのホーム ノードにあるポートのみ | これは、クラスタLIFとノード管理LIFのデフォルト設定です。 クラスタLIFでは、この値を変更できません。 |
sfo-partner-only | フェイルオーバー グループのポートのうち、LIFのホーム ノード、およびSFO(ストレージ フェイルオーバー)パートナー ノードにあるポートのみ | |
disabled | フェイルオーバー ターゲットなし | LIFのフェイルオーバーは設定されません。 |