デフォルト クォータを使用して、特定のクォータ タイプのすべてのインスタンスにクォータを適用できます。 たとえば、デフォルト ユーザ クォータは、指定したFlexVolまたはqtreeについて、システム上の全ユーザに適用されます。 また、デフォルト クォータを使用すると、クォータを簡単に変更できます。
デフォルト クォータを使用すると、大量のクォータ ターゲットに自動的に制限を適用でき、ターゲットごとに独立したクォータを作成する必要はありません。たとえば、ほとんどのユーザの使用ディスク スペースを10GBに制限する場合、ユーザごとにクォータを作成する代わりに、10GBのディスク スペースのデフォルト ユーザ クォータを指定できます。特定のユーザに異なる制限値を適用する場合には、それらのユーザに対して明示的クォータを作成できます (特定のターゲットまたはターゲット リストを指定した明示的クォータは、デフォルト クォータよりも優先されます)。
また、デフォルト クォータを使用すると、クォータの変更を有効にする必要がある場合に、再初期化ではなくサイズ変更を利用できます。たとえば、すでにデフォルト ユーザ クォータが設定されているボリュームに明示的ユーザ クォータを追加すると、新しいクォータをサイズ変更によって有効化できます。
デフォルト クォータは、3種類のクォータ ターゲット(ユーザ、グループ、およびqtree)のすべてに適用できます。
デフォルト クォータには、必ずしも制限を指定する必要はありません。デフォルト クォータは追跡クォータにもなります。
次のコマンドでは、vol1で各ユーザに50MBの制限を適用するデフォルト ユーザ クォータが作成されます。
volume quota policy rule create -vserver vs1 -policy-name quota_policy_vs1_1 -volume vol1 -type user -target "" -disk-limit 50MB -qtree ""volume quota policy rule showコマンドでは、次の出力が表示されます。
Vserver: vs1 Policy: quota_policy_vs1_1 Volume: vol1 Soft Soft User Disk Disk Files Files Type Target Qtree Mapping Limit Limit Limit Limit Threshold ----- -------- ------- ------- -------- ------- ------ ------- --------- user "" "" off 50MB - - - -
システム上のユーザが、実行するとvol1内に占めるそのユーザのデータが50MBを超えるような操作を実行した場合(エディタからのファイルへの書き込みなど)、そのコマンドは失敗します。