フラクショナル リザーブ(LUNオーバーライト リザーブ)では、FlexVolのスペース リザーブLUNおよびスペース リザーブ ファイルのオーバーライト リザーブを無効にすることができます。これはストレージ利用率を最大限にするのには効果的ですが、スペース不足による書き込みエラーが悪影響を及ぼす環境では、この設定を利用する場合の要件を確認しておく必要があります。
フラクショナル リザーブ設定はパーセンテージで表され、有効な値は0~100パーセントです。フラクショナル リザーブ設定はボリュームの属性です。
フラクショナル リザーブを0に設定すると、ストレージ利用率が向上します。ただし、ボリュームの空きスペースがなくなると、ボリューム ギャランティがvolumeに設定されていても、ボリュームに格納されたデータにアクセスするアプリケーションがデータを利用できなくなることがあります。ボリュームが適切に設定および使用されていれば、書き込みが失敗する可能性を最小限に抑えることができます。次の要件をすべて満たしている場合、Data ONTAPでは、フラクショナル リザーブが0に設定されたボリュームの書き込みは「最大限」保証されます。
これはデフォルト設定ではありません。FlexCloneファイルやFlexClone LUNの自動削除は、作成時に設定するか作成後に変更して明示的に有効にする必要があります。
この設定では、必要に応じてFlexCloneファイルとFlexClone LUNも削除されます。
変更率が高いと、上記の必要な設定をすべて行っていても、まれにSnapshotコピーの自動削除が追いつかなくなり、ボリュームのスペースが不足することがあります。
また、必要に応じてボリュームの自動拡張機能を使用することで、ボリュームのSnapshotコピーの自動削除が発生する可能性を抑えることができます。自動拡張機能を有効にする場合は、関連付けられたアグリゲートの空きスペースを監視する必要があります。アグリゲートの空きスペースがなくなり、ボリュームを拡張できなくなると、ボリュームの空きスペースがなくなったときに削除されるSnapshotコピーが増える可能性があります。
上記のすべての設定要件を満たしていない場合、ボリュームがスペース不足にならないようにするには、ボリュームのフラクショナル リザーブ設定を100に設定する必要があります。これにより、事前に確保する必要がある空きスペースは増えますが、上記のテクノロジを使用する場合でもデータ変更操作が確実に実行されるようになります。
フラクショナル リザーブ設定のデフォルト値と有効値は、ボリュームのギャランティによって異なります。
ボリューム ギャランティ | デフォルトのフラクショナル リザーブ | 有効な値 |
---|---|---|
volume | 100 | 0、100 |
なし | 0 | 0、100 |