Data ONTAP 8.3以降では、フラクショナル リザーブが0に設定されたFlexVolに、スペース リザベーションが有効なファイルおよびLUNのクローンを追加スペースなしで作成できます。ここでは、その作成例を示します。また、スペースが最適化されたクローンがサポートされないシナリオについても説明します。
フラクショナル リザーブが0に設定されたFlexVolに、ギャップのない状態で100GBのファイルのクローンを作成するとします。このファイルではスペース リザベーションが有効になっており、FlexCloneファイルでも有効になります。
file1_sourceのクローンとして、file1_cloneという名前のFlexCloneファイルを作成する例を次に示します。スペース リザベーションは指定しません。結果、作成されたFlexCloneファイルにはソース ファイルと同じスペース リザベーション設定(有効)が継承されます。
cluster1::> volume file clone create -vserver vs0 -volume vol1 -source-path /file1_source -destination-path /file1_clone
Data ONTAP 8.3以降では、一時的な追加スペースなしでFlexCloneファイルを作成できます。以前のリリースでは、フラクショナル リザーブが0に設定されたFlexVolに、スペース リザベーションが有効なファイルからスペース リザベーションが有効なFlexCloneファイルを作成する場合、元のファイルが100GBであるとすると、少なくとも200GBのスペースが必要でした。この追加スペースは、FlexCloneファイルおよびFlexClone LUNのスペースが最適化されたことで不要になりました。
フラクショナル リザーブが0に設定されたFlexVolに、ギャップのない状態で100GBのファイルのクローンを作成するとします。このファイルではスペース リザベーションが有効になっていますが、FlexCloneファイルに対しては無効にします。
file1_sourceのクローンとして、file1_cloneという名前のFlexCloneファイルをスペース リザベーションを無効にして作成する例を次に示します。
cluster1::> volume file clone create -vserver vs0 -volume vol1 -source-path /file1_source -destination-path /file1_clone -no-reserve
Data ONTAP 8.3以降では、一時的な追加スペースなしでFlexCloneファイルを作成できます。以前のリリースでは、フラクショナル リザーブが0に設定されたFlexVolに、スペース リザベーションが有効なファイルからスペース リザベーションを無効にしてFlexCloneファイルを作成する場合、元のファイルが100GBであるとすると、少なくとも100GBのスペースが必要でした。この追加スペースは不要になりました。
スペースが最適化されたクローンがサポートされないシナリオを次に示します。
これらのクローンを作成するには、ボリュームに追加スペースが必要になります。
スペースが最適化されていないクローンからクローンを作成するには、ボリュームに追加スペースが必要になります。
たとえば、SnapshotコピーのサブファイルまたはサブLUNのクローンを作成して、ボリュームのアクティブ ファイルシステムにあるスペースが最適化されたクローンを上書きすると、スペースが最適化されたクローンがスペース最適化を使用しないクローンに変換され、追加スペースが必要になります。